ブレーキフリュードのエア抜き・交換同様、定期メンテナンスの一つ・オイル交換をやってみましょう。
四輪に比べ常用回転数が高くミッションも同じオイルで潤滑する二輪車は、オイルの劣化も早く理想は2500km〜3000km毎の交換が望ましいそうです。「ショップにお任せ」でも当然良いのですが、その都度交換工賃が発生しますよね。(中には工賃サービスの店舗も有りますが)オイルも最近ではディスカウントストアで高性能の物が安価で販売されています。自分で交換することで、工賃分を浮かして1ランク上のオイルを入れることも出来ます。
用意する物
17mmのラチェットレンチ+エクステンションバー・ウェス・受け皿・オイルジョッキ・古新聞等・オイル。受け皿は専用品じゃなくても当然OKです。交換するオイルの量+500ml以上の容量が有り、浅く広い物・色は白色がお勧めです。私は100均で購入した「水切りトレー」を使用しています。容量は4.5Lです。オイルジョッキは有ると便利ですが無くても交換出来ます。私は持ってません。フィルタを交換する場合、フィルタレンチも必要です。
NC29の場合、ノーマルで有ればアンダーカウルを外すことなく作業が出来ます。完全に冷えたエンジンの場合、交換前に5分程アイドリングさせオイルを暖めオイルの粘度を下げて抜きやすくします。逆に走行後の高温時は作業出来ません。十分にエンジンが冷えてから作業してください。
オイルの排出
車体下部に古新聞などを広げ受け皿を置き、オイルパンに有るドレンボルトを外します。廃油処理に廃油処理容器を使う場合、直接処理容器にオイルを入れることはお勧めしません。きれいに入っていかず漏れて付近を汚しすことが有ります。また、廃油の色や出てきたスラッジや金属粉を確認出来ません。ドレンボルトを外し、オイルレベルゲージを抜いてオイルを排出します。ある程度抜けたら車体を左右に傾けて排出し、出来るだけ古いオイルを残さないようにします。時間がに余裕が有るときは、しばらくドレンボルトを外したままにして抜けきるのを待ちます。*火傷しないように注意しましょう。
オイルフィルターの交換
フィルターを交換する場合はオイルを抜いた後フィルターを外します。フィルターからもオイルが出てきますので、床やEXパイプにこぼさないよう注意しましょう。新しいフィルターはパッキン部にオイルを塗布し手で締め込みます。廻らないところまで手で締めたら、レンチを使用してさらに締め込みます。
オイルの注入
ドレンボルトをウェスで綺麗に拭いてオイルパンにはめます。
用意したオイルを注入します。規定量-200ml程を入れてオイルゲージでレベルを確認します。(車体のステッカーや取り扱い説明書に記載されているオイル量は、エンジンの中に完全にオイルが入っていない状態からの給油量です。実際はどんなに時間を掛けて排出してもエンジンの中にオイルは少量残っています。)適正量まで徐々にオイルを入れてレベルゲージを閉めエンジンを始動。始動後オイルのワーニングが普段より長め(5秒くらい)に点灯しますが、異常がなければ消灯します。4〜5分程アイドリング後エンジン停止・1分程待ちレベルゲージで量を確認します。規定値に満たない場合はオイルを補充しましょう。*レベルゲージでの確認は必ず車体を路面に対して垂直に立てて行ってください。
交換後しばらくは、漏れが無いかこまめに確認してください。
交換後の廃油の処理
自分で交換することで一番困るのが廃油処理です。市販の廃油処理パックを使用するのが一番簡単ですが、自治体によっては一般ゴミとして処分出来ないところがあります。廃油処理パックを使う場合は、事前に調べてから使用しましょう。
行きつけのGSが有る人はGSに処分を依頼しましょう。
フラッシングをするときは・・・
市販品のフラッシングオイルは余りお勧め出来ません。油膜切れの原因になります。フラッシングオイルの代わりに安い物で良いので普通のオイルを使ってください。粘度はフラッシング後に入れるオイルと同じ物か1ランク低い物を使用してください。