極秘行動

 悪魔がささやく。「もう400ccに飽きただろう。そろそろデカイのにしようぜ」天使がささやく。「公道で使い切れるのは400ccまでだろ?400RRが好きなんだろ?」私の答えは両者の中をとる物でした。「大型二輪免許を取る。でも400RRに乗る」NC29も私が知る限りでは2002年に販売が終了している。メーカーの部品供給保証は生産終了後6年間。私のNC29は92年式なのでメーカーに部品供給の義務は無い。今(2004年)のところ部品の供給はされている。が、はたして何時まで92年式の部品の供給が続けられるやら。部品の供給が止まり、NC29に乗れなくなった時、次に乗るとすれば何だろう?元来のHONDAレプリカ好きの私がCB400SF等に乗るであろうか?答えは当然「否」。乗るならレプリカになるだろう。そのレプリカタイプもHONDAの4気筒は今ではCBR600RR・CBR1000RRの2車種。当然普通二輪免許では乗ることは出来ない。「それじゃ」と言うことで大型二輪免許を取得する事にしました。

 普通四輪・大型四輪とも自動車学校に行ってない私が選んだのは、当然「試験場一発」。仕事柄、平日に休みが集中する・夜勤の日だったら朝から受験し、午後から出勤出来るので週に3回ぐらいは受験できそう。実はかれこれ18年前に大型二輪(当時は「限定解除」って言ってました)の試験を受けたことが有ります。当時は今のように自動車学校で取得する事は出来なかったので、750ライダーは尊敬に値する物でした。その頃、私の住む久留米では福岡の試験場まで受験に行かなければなりませんでした。受験者数も30〜40人/日と多く受験には予約が必要で、早くても2週間に1回の受験でした。6回目の受験から普通車の受験と掛け持ちになり、就職上どうして必要な普通車を優先させるため「限定解除」は7回目の受験でリタイヤしました。

 2004年6月某日・予定の無い休日。一人ふらっと向かった先は「筑後運転免許試験場」。そこで手にしたのは「大型二輪試験コース図」この日から私の大型二輪取得の再チャレンジの長〜い道のりが始まりました。

2004年6月16日
 18年ぶりの大型二輪試験。取りあえず今回は様子見のつもりで。まず最初に事前審査。内容は試験車両のCB750を自分で左側に倒し、それを引き起こす。次に8の字押し歩き。昔、福岡の試験場で受けたときはこれにクランクと外周100mの押し歩きと、センタースタンド掛けが有りました。やっぱり750は重い。400RRと比べると乾燥重量で約50kgの差が有ります。事前審査をクリアし試験場内で適正検査(視力検査・運動機能検査)を受けます。その後試験内容の説明を聞き、11時の試験開始時間を待ちました。今日の受験者は私とYさんの2人。2人とも初めてでお互い情報交換しました。
 試験開始。私はYさんの後。元来上がり性の私はYさんが走っている時にはすでに心臓バクバク。走り出した瞬間思っていたイメージがすべて飛んでいきました。結果、クランク後の一本橋で脱輪・検定中止。一本橋なんて昔は軽く10秒は出せたのに。
 試験後検査官に合格した場合の交付までの時間を聞いたら「15時位までかかりますよ」って。それじゃやっぱり休みの日じゃないと受験できないじゃん。雨降ったら受験したくないし、当初の予定の3回/週の受験は困難。無難に自動車学校かな?