フロントホイールベアリングの交換

 先日のツーリングで最初に起こったトラブルは、フロントホイールベアリングの破損でした。ホイールは中古品を使っていたため、使用距離が解らなかったので早めに交換しなければ、と思っていたのですが重い腰が上がらず交換せずにいました。

 今回用意したベアリングは純正部品を使わず、ベアリングの業販店で購入した物です。ベアリングは規格品ですので、自分の車種のベアリングの規格が分かれば、業販店で購入できます。NC29のフロントホイール用は6004のダブルシールです。シールには種類が有ります。今回はゴムシール(純正と同じ)を使用しました。NSK製のを1個400円で購入・純正部品の半額ほどの値段です。ダストシールは純正部品を使用。1個360円。
 ベアリングは交換前に冷凍庫で冷やしておきます。

 今回ベアリングを外すために使用したスペシャル工具「コンクリートアンカー」(105円)です。これでも十分作業できます。市販のベアリングプーラーを使用するのが当然良いのですが、2,000〜3,000円のプーラーを購入しなくも十分作業出来ます。他に使用した工具は、12mm・22mm・30mmのボックスレンチ・19mm・22mmメガネレンチ・バイスプライヤー・スプリングフック・マイナスドライバー・ハンマー・ゴムハンマーです。


ホイールの脱着はディスクローターの交換」のページを参照下さい。
作業はブレーキディスクを曲げないために、古タイヤの上にホイールを置いて行います。

状態確認。
この画像を見ておかしい所に気づきましたか?答えは、インナーレースがセンターにきていません。シールベアリングなのにベアリングボールが見えています。(ホイール内には原型をとどめていないベアリングボールが多数。)=ベアリングが死んでいます。皆さんこうなる前に交換しましょうね。

ダストシールの取り外し。
ダストシールを取り外します。私はスプリングフックを使用しましたが、リサイクルはしないのでマイナスドライバーでこじって外しても良いでしょう。

ベアリングの取り外し。
死んでいないベアリングは上記のコンクリートアンカーをプーラーの代用にして外します。アンカーを差し込みナットを締め込みます。テーパー部分を広げインナーレースに掛けます。反対側から適当な棒(私はラチェットレンチのエクステンションを使用しました)をつっこみハンマーで叩き出します。ディスタンスカラーを外し、反対側のベアリングを外します。粉々になったベアリングはアウターレースにマイナス貫通ドライバーを内側からあて、叩き出します。

ベアリングの取り付け。
ベアリングをホイールに合わせ、ゴムハンマーで叩き入れます。(斜めにならないよう注意してください。事前に十分冷やしておくと苦労せず入れることが出来ます。
ホイール内に入ったら、アウターレースの口径に合う物(私は30mmのボックスを使用しました)をあてがいハンマーでさらに叩き入れます。奥まで入ったらディスタンスカラーを入れ反対側のベアリングを取り付けます。ディスタンスカラーに触れる直前ぐらいまで入れます。完全に入れるとディスタンスカラーと圧着しベアリングの動きが悪くなります。

ダストシールの取り付け。
ダストシール内側とベアリング側面にグリスを塗布し、ベアリングと同様ゴムハンマーで叩き込みます。ベアリングに触れるまで入れる必要は有りません。ホイールの側面と面一に合わせます。

ホイールを車体に取り付け、各部の締め付けを確認。ブレーキレバーを通常と変わらない手応えが有るまで何度か握り終了です。

 ショップにお願いすると10,000円コースです。今回自分で行ったことで、総額1,625円で済みました。